動画編集に最適なSSDは?おすすめ容量や選び方・外付けHDDとの違いも解説
公開日 2025/4/18 更新日 2025/4/18
監修者・著者名 シー・エフ・デー販売

動画素材の読み込みや動画データの書き出しが高速でできるストレージ「SSD」。動画編集を快適に行うにはSSDの使用がおすすめです。では、どんなSSDが動画編集に向くのでしょうか。この記事では、動画編集に適したSSDの選び方や容量、HDDとの使い分けなども解説していきます。
目次
SSDとは何?

SSD(Solid State Driveの略)とはデータを記憶・保存するためのストレージデバイスの一種です。ストレージにはSSDの他にHDD(Hard Disk Driveの略)があり、それぞれ特徴が異なります。SSDは、「読み書きが高速」「衝撃に強い」などの特長を持ち、近年よく使われる傾向にあります。
以下で、動画編集にはSSDかHDDどちらが向いているのか解説していきます。
動画編集におけるSSDとHDDの違い
SSD | HDD | |
---|---|---|
速度 | 速い | 遅い |
容量 | 小さいが増加傾向にある | 大容量が一般的 |
耐久性 | 高い(衝撃に強い) | 低い(衝撃に弱い) |
サイズ・重量 | 小型で軽い | 大きく重い |
容量単価 | 高い | 安い |
SSDの大きな特長はデータ読み書き速度が速いことです。ソフトがスムーズに動くため動画編集が快適に行えるほか、パソコンやソフトの立ち上げも速くなります。また、衝撃に強いため、外で動画編集する場合に持ち運ぶ際も比較的安心です。ただし、HHDと比較し容量単価が高く、大量のデータを取り扱うことが多い動画編集の場合、SSDのみではデータを保存する容量が足りなくなる可能性があります。
一方、HDDは読み書き速度が比較的速くないため、とくに大容量のデータを扱う際は動作の遅さが気になるケースがあります。また、衝撃には比較的強くないため、外で動画編集する際の持ち運びには注意しましょう。しかし、SSDと比べ容量単価が安いため、大容量のストレージが必要な場合はHDDを併用することもおすすめです。
動画編集でSSDを使う3つのメリット

・動画編集がより快適にできる
・消費電力が少ない ・持ち運ぶ際も比較的安心できる |
動画編集用のストレージとしてSSDを使うことにはいくつかメリットがあります。ここでは、実際にどのようなメリットがあるか3つのポイントを解説します。
・動画編集がより快適にできる
SSDは読み書きの速度が速いため、動画編集時はより快適に操作できます。動画編集はデータの読み書きを行う頻度が多く、大容量のデータを取り扱うことも多いためデータの読み書き速度は重要なポイントです。
とくに4Kや8Kなど高画質の動画編集では、SSDの読み書き速度の速さを実感しやすいでしょう。
・消費電力が少ない
SSDはHDDと比べると消費電力を抑えられることが特長です。
HDDは金属板やヘッドと呼ばれるパーツを使って読み書きを行うため、これらのパーツを動かすのに電力を消費します。一方、SSDはフラッシュメモリ内にデータを保存するので、動かすパーツが少なく電力の消費が比較的少なくて済みます。
そのため、ノートパソコンのバッテリー消費を抑えるなどの効果が期待できるでしょう。
・持ち運ぶ際も比較的安心できる
SSDはHDDのように磁気ディスクを使用しないので、比較的衝撃に強く持ち運びしやすいというメリットがあります。
そのため、自宅以外で動画編集することが多い方や、パソコンを外に持ち出すことが多い方にも安心です。ただし、SSDも精密機器なので取り扱いは丁寧に行う必要があります。
動画編集でSSDを使うデメリット
SSDには多くのメリットがありますが、一方で注意したいデメリットもいくつかあります。ここでは、動画編集に使うときのHDDと比べたデメリットを紹介します。
・容量あたりの価格が高いケースが多い
SSDはHDDと比べると価格が高い傾向があります。たとえば、1TBのHDDは5,000円前後の商品が多くある中、1TBのSSDは1万円前後の商品が一般的です。しかし、近年は技術の発達によりSSDの価格も落ち着いてきています。
・大容量モデルが少ない傾向がある
SSDはHDDと比べると大容量モデルが少ない傾向があります。たとえば、HDDは10TBや20TB以上の商品も多くある中、SSDは4TB以上の商品は少ないです。
動画編集向けSSDを選ぶときに見るポイント

動画編集向けのSSDを選ぶときに、確認しておきたい3つのポイントについて解説します。ポイントをおさえて自分に合ったSSDを探しましょう。
前提として、SSDにはパソコン内部に組み込んで使用する「内蔵」タイプと、パソコンとUSBケーブルなどで繋いで使用する「外付け」タイプが存在します。適切なタイプを選ぶには、自分のニーズを考慮しましょう。
内蔵SSDは、外付けSSDに比べてより高速な環境を構築することが可能なため、大容量データの編集や高速なデータ保存に向いています。
一方、外付けSSDは内蔵SSDより読み書き速度が制限されることが多いですが、携帯性に優れているため、SSDのデータを別のPCにコピーしたり、持ち歩いて使用したりする方に適しています。
・フォームファクタとインターフェース
SSDを選ぶときはフォームファクタとインターフェースを確認しましょう。自分が使っているパソコンのSSD用のフォームファクタとインターフェースを調べ、欲しいSSDが使用できるか確認します。
内蔵SSDのフォームファクタは「2.5インチ」と「M.2」の2つが主流です。どちらが自分のパソコンに使えるかパソコンやマザーボードのメーカーサイトで確認しましょう。インターフェースは「SATA」や「PCIe」が主に使われているため、こちらも自分のパソコンに合うタイプを選択する必要があります。
外付けSSDのインターフェースには主にUSBが採用されているため、Type-AやType-Cなどコネクタ部の形状や、USB3.2やUSB4のようなバージョンなど、外付けSSDと使っているパソコンのUSBポートの規格を確認した上で購入しましょう。
・読み書きの速度
SSDは商品によって、読み書き速度が異なります。動画編集に適した読み書き速度か確認した上で購入しましょう。動画編集を快適に行うために、読み込み速度は3000MB/s以上、書き込み速度は2000MB/s以上が望ましいです。
読み書き速度は、フォームファクタやインターフェースの世代によっても変わります。たとえば、PCI Expressの場合、PCI express 3.0よりPCI express 5.0のほうが、最大転送速度が高速です。但し、PCI Express接続のM.2 SSDには、M.2 SSD用のPCI Expressインターフェースを搭載したマザーボードが必要になります。
また、PCI Express 5.0対応のSSDをPCI Express 4.0以下の環境で使うことや、PCI Express 3.0対応SSDをPCI Express 4.0以上の環境で使うことも可能ですが、マザーボードのインターフェースやSSDの対応速度が転送速度上限になってしまいます。お使いのマザーボードの仕様を確認し、必要によってはマザーボードのアップグレードも検討してみてください。
外付けSSDの場合、USBの規格によっては速度が制限されるため注意が必要です。読み書き速度が2000MB/sの外付けSSDでも、転送速度がそれ以下のUSBポートと接続した場合、USBポートの転送速度までで頭打ちになってしまいます。
・容量
SSDはの容量と価格との兼ね合いを見て選択しましょう。SSDは主に500GB・1TB・2TBの容量の商品が多く販売されています。
容量が足りなくなると動画編集だけでなくパソコン作業にも支障が出てしまうので、基本的には容量の大きいSSDを選ぶのがおすすめです。コストと容量のバランスを考慮しつつ、必要に応じてHDDとの併用を検討しましょう。
また、動画編集の内容によっても必要なSSD容量は異なるため、詳しくは「動画編集に必要なストレージの容量は?」を確認しましょう。
動画編集で「カクつく」「遅延する」場合、容量不足の可能性も
動画編集中に「カクつく」「動作が重い」場合、ストレージ(SSD/HDD)やメモリの容量不足が原因の1つとして考えられます。
ストレージの容量が不足すると読み書きの処理に時間を要するため、カクついたり動作が重くなったりします。容量に空きがない場合は、ストレージの増設や外付けストレージの併用を検討しましょう。
動作が重い原因として、メモリの容量不足も考えられます。メモリとは、パソコンがデータを一時的に保存・処理するためのパーツです。メモリが不足することで動画編集に限らずパソコン全体の動作が重くなる場合があります。メモリ不足が原因の場合、メモリの増設も検討しましょう。
また、ストレージやメモリの容量不足を事前に回避するために、以下で動画編集に必要な容量を確認していきましょう。
・動画編集に必要なストレージ(SSD/HDD)容量は?
動画編集に必要なストレージ容量は編集する動画の内容によって異なります。目安として、フルHD映像の編集には500GB〜1TB前後、WQHDや4Kなどの高解像度動画の編集なら1〜2TB以上の容量がおすすめです。
動画編集では大量のデータの読み書きを行うので、予算が許す範囲で大容量SSDを選ぶとよいでしょう。
・動画編集に必要なメモリ(RAM)容量は?
動画編集に必要なメモリ容量の目安として、16GB以上のメモリを用意することがおすすめです。また、4K以上の高画質の動画を快適に編集したい方は、32GB以上のメモリを選ぶとよいでしょう。
動画編集におすすめのSSD3選
・CT1000T700SSD5JP【高速ハイエンドモデル】

CT1000T700SSD5JP | Crucial T705シリーズ Read最大11,700MB/s M.2-2280 NVMe接続 ヒートシンク付き SSD 1TB
メーカー: Crucial 容量: 1TB、2TB、4TB おすすめポイント:最大12,400MB/s(4TB、2TB)の読込速度で圧倒的なパフォーマンスを発揮。ヒートシンク付属モデルは別途用意が不要で安定動作。 |
・CSSD-M2L5HSFT6KE【消費電力と発熱を削減するecoモード対応】

CSSD-M2L5HSFT6KE | 消費電力と発熱を削減するecoモード対応 M.2 NVMe接続 SSD 512GB
メーカー: シー・エフ・デー販売 容量: 512GB、1TB、2TB、4TB おすすめポイント:最大読込速度6,000MB/sのミドルレンジモデル。ecoモードに対応しており、設定を有効にすることで消費電力を約10%削減し、発熱も抑えることが可能。 |
・CSSD-S6L1TMGAX【安定したパフォーマンスが魅力】

CSSD-S6L1TMGAX | CFD MGAX シリーズ SATA接続 2.5型 SSD 1TB
メーカー:CFD販売 容量:256GB、512GB、1TB、2TB おすすめポイント:SATA 3.0インターフェイスを採用し、安定した書込性能を発揮。エントリーモデルとしては十分な性能を持ち、コストパフォーマンスに優れる。 |
動画編集用SSDに関するよくある質問
Q.動画編集にSSDとHDDはどっちがおすすめ?
A.動画編集時、作業中のストレージには読み書き速度の速いSSDがおすすめです。使い終わった動画素材や完成した動画データを保管する場合は、多くのデータ容量が必要となるため安価なHDDを併用するとよいでしょう。
Q.動画編集においてSSDとHDDを使い分けるには?
A.動画編集において、「SSDは作業用、HDDはデータ保管用」として使い分けるのがよいでしょう。SSDはデータの読み書き速度が速いため、作業用ストレージとしての使用することをおすすめします。
一方、大容量品が比較的安価に入手できるHDDは、作業の終わった動画素材や書き出した動画データなど、大容量のデータを保存する用のストレージとして向いているでしょう。また、バックアップデータの保管にもHDDの活用が適しています。
Q.動画編集には外付けSSDとHDDのどちらがよい?
A.外付けSSDとHDDを比べても、動画編集には読み書き速度の速い外付けSSDがおすすめです。ただし、大容量のデータの読み書きが必要な場合は容量単価の安いHDDを併用しましょう。
SSDを上手に活用して動画編集を快適に行おう
SSDは読み書き速度が速いため、動画編集中の素材や動画データを保存するのにおすすめです。一方HDDは読み書き速度は遅いものの大容量で安価なため、使用済みの素材や動画データの保管用ストレージとして利用できます。
比較的高価とされるSSDですが、コストパフォーマンスがよい価格帯のものがあります。用途にあったSSDを見つけて快適な動画編集を楽しみましょう。
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